机の上にその堂々たる存在感を放つ物体に皆さんはお気づきでしょうか。そう、電話機。
この写真をみればお分かりになる通り、この時代(1970年代)、固定電話はビジネス上とても重要なアイテムでした。
↑新宿三井ビルディングで見つけたパネル写真。写真はコクヨ株式会社が提供とのこと。
時は過ぎて、2017年、固定電話はその価値を失いつつあります。
「施設設置負担金」またの名を「電話加入権」
固定電話設置の際、NTTに支払う初期費用の中に「施設設置負担金」なるものがあります。
ちなみに、会計用語では「電話加入権」と呼びます。
この「施設設置負担金」の金額は、1回線36,000円(税抜)します。
(かつてはその倍の72,000円(税抜)もしました。)
そして、ここからが問題なのですが、この「施設設置負担金」、経費として落とすことができません。
資産として計上されることとなります。
しかも、減価償却もできないため、回線を持っている以上、ずっと経費にはできないのです。
・IP電話なら施設設置負担金は不要
IP電話サービスなど、施設設置負担金が不要なサービスが各社から出ています。
これからビジネスを立ち上げる方で、どうしても固定電話が必要であれば、そういったサービスで充分でしょう。
・ほぼ0!施設設置負担金の価値
国税庁によると、平成29年の東京都における「電話加入権(施設設置負担金)」の価値は、1,500円だそうです。
「俺なんか36,000円で買ったのに!」
「ワシなんか72,000円で買ったんじゃぞ!」
それなのに、いざ売ろうとすると、1,500円の価値しかないそうです。
・電話加入権(施設設置負担金)が資産として計上されていたら
もし、節税対策を打つ必要があって、電話加入権が資産として計上されていたら、思い切って売ってしまうという選択肢もあります。
「資産として計上されている電話加入権の金額」と「1,500円✕回線分」の差額を、経費として計上することができるからです。
実際に売るときはNTTにて手続きが必要となります。
参考:変更の手続き(譲渡)
売る相手先ですが、法人でしたら社長個人というのが現実的でしょう。
その際、会社と社長個人間の売買契約書を作っておけば、より完璧です。
電話料金の請求をこれまで通り会社宛に設定することも可能ですので、売ったあとでも売る前と何ら変わらない状態でその電話を利用することができます。
【HMJのつぶやき】
昨日は新宿三井ビルディングにあるシズラーでランチをしてきました。
日曜日とはいえお盆、空いてるはずだよ都内だもの、と思って入店するも大賑わいの店内でした。
グズる次男(もうすぐ6ヶ月)をヨコ抱っこして強制寝かしつけに成功!ゆっくりビュッフェを楽しむことができました。
税理士、東京。自由、DIY、シンプル。音楽と地下鉄。
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