先日、とある図書館にて、かなり強い口調でクレームを言うご老人を見かけました。
そのクレーマーは今すぐ改善しろと言っていた
そのご老人のクレームの内容を箇条書きすると、
- 以前は「予約票」と「その予約票を書くための台」が設置されていた
- なぜ設置できないの?
- お客様へのサービス向上のため、今すぐ設置しろ
- みんながみんなパソコンを使えると思うな
- 上司を呼べ
と、かなりお怒りの様子でした。
その図書館での予約については、現在はホームページや図書館に設置してある端末からの予約が主流らしいのですが、受付に声をかければ紙の予約票をもらえるとのことでした。
受付で紙の予約票をもらえばいいことなのですが、その方にとっては予約票を書く台がなくなったことが、大変不満だったのでしょう。
効率化はすべての人を幸せにするものではないのか?
効率化は、大多数の人を幸せにするものだと思います。
・・・ちょっと論点がズレてしまいました。
今回の話は、効率化によって取り残されてしまった人々の話ではありません。
理不尽なクレーマーの話でした。
理不尽なクレーマーにはどのように対処すればよいのか
今回の図書館の例でいえば、「上司を出せ」の要望に対し、実際に上司の方が出てきました。
上司が出て来たのはいいと思うのですが、早く出て来すぎなように感じました。
案の定、上司の方に対してさらにヒートアップ。
また、最初に対応された方も上司の方も物腰のやわらかい女性の方だったことも、彼を強気にさせていたかも知れません。
クレーマーの怒りをしずめるには、まずは最初に対応される方が、そのクレーマーの話を充分聞いてあげることが大事です。
これで、だいぶクレーマーの怒りはおさまるものと思われます。
また、時間をかけて話を聞いていると、クレーマーが怒っている真の理由や本当にして欲しいことが分かったりすることがあります。
予約票を書く台が欲しいのではなく、予約票がどこにあるのかキョロキョロしている自分に優しく声をかけてくれなかったことについて怒り爆発したのかも知れません。
もしそうだったとすれば、その時点でごめんなさいすれば、問題は解決するでしょう。
そうではない場合には、上司の登場を要求しているのであれば、上司にバトンタッチ。
上司が対応する頃には、充分話を聞いた後なので、たいていの場合、クレーマーの燃えたぎる怒りもおさまっているはずです。
「予約票の台がない」程度の怒りを、長時間持続させるのは困難なはずなので、もし、充分話しを聞いても怒りがおさまっていないようであれば、対応している方がその対応中、火に油を注いでいる可能性があります。
間に口をはさむことなく、親身に聞いてあげることが必要です。
というより、理不尽なクレーム自体を防ぎたい
公立図書館はお客様を選べないので難しいのですが、会社やフリーランスであれば、(事業内容にもよりますが)お客様を選ぶことは可能です。
1人の理不尽なクレーマーに対応している裏で、他の優良な愛すべきお客様に対して使うべき時間・労力が犠牲になっていることを思い出すべきでしょう。
通常のクレームから学ぶべきところはたくさんありますが、理不尽なクレームから学ぶことができるものは、理不尽なクレームを受けたという経験だけです。
そのような経験は1回あれば充分なので、なるべく水際で防ぎましょう。
最後に
クレーム対応で大事なことは、
- まずは相手の話をよく聞く。余計な口を挟まずに、上手に相槌をしながら。火に油を注ぐような行為は厳禁で。
- 話を聞く中で、本当の要求が分かったら、その点について謝罪なり対応なりでクローズ。
- 充分話を聞いた上で、上司の登場を要求したら、上司にバトンタッチ。
そして、必ず他の優良な愛すべきお客様に対して使うべき時間・労力が犠牲になっていることを思い出しましょう。
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