起業して1期目から利益が出そうで税金が心配・・・
経営には波があるものです。良い時もあれば、悪いときもある。
減らせる税金は減らし、新たな投資や来るかも知れない悪いときに備えましょう。
起業1期目からできる節税
起業1期目からできる節税として、次の7項目について確認してみましょう。
- 青色申告承認申請書を提出しているか
- 資本金の額は1,000万円未満か
- 社長自身に対する給与は適正か
- 売上計上のタイミングを遅くしているか
- 費用化できるものを費用化しているか
- 貸倒引当金や貸倒損失を計上しているか
- 買掛金、未払金、未払費用を計上しているか
青色申告承認申請書を提出する
青色申告承認申請書は提出していますか?
青色申告承認申請書の提出期限は、会社設立後3ヶ月以内です。
この書類を提出することで、30万円未満の資産を全額費用計上することができます。
(本来であれば、減価償却により何年かに渡って費用化していくことになります。)
資本金の額を1,000万円未満にする
資本金の額が1,000万円未満であれば、設立1期目の消費税の納税義務は免除されます。
社長自身に対する給与の額を決める
役員報酬の金額については、会社設立後3ヶ月以内に決めなければなりません。
そして、1度決めたら1年間その金額を変えることはできません。
ちなみに、役員報酬0円というのもアリです。
金額をいくらにすればよいのかは、難しいところです。
売上予測、法人税等の金額、報酬にかかる所得税・住民税の金額、生活費としてかかる金額などのバランスを考慮し、決める必要があります。
報酬にかかる税率は段階的に15〜55%で推移します。それに対して法人税等額は、30%弱になります。
よって、高額の役員報酬にすると、所得税・住民税が、法人税よりも多くなります。
所得税・住民税が法人税よりも安くなるように役員報酬を設定したほうが税金的には得です。
売上計上のタイミングを遅くする
売上を計上するタイミングは、原則、
- 商品を販売した日
- 商品を引き渡した日
- サービスを提供した日
ですが、これを「商品を出荷した日」、「商品が相手に届いた日」など、なるべく遅くすることで節税になることがあります。
できるだけ売上を翌年度に繰り延べてしまおう、というのがこの節税対策の正体です。
費用化できるものを探す
敷金、保証金
敷金や保証金の返還不要部分については、5年で償却(費用化)できます。
費用化できるものを見落としているかも知れません。
事務所や店舗の賃貸契約書を確認してみましょう。
創立費
法人設立前にかかった費用についても、「創立費」として経費にすることができます。
領収書は捨てずに取っておきましょう。
創立費とは、設立のためにかかった費用のことで、例えば、登記のために司法書士に支払った報酬などがこれに該当します。
貸倒引当金や貸倒損失の計上
決算の際に調整する項目となります。
厳しい条件はありますが、取り立て不能な売掛金などについて費用計上することができます。
買掛金、未払金、未払費用の計上
モノやサービスは受け取っているけど、まだお金を支払っていないようなものについては、費用計上することができます。
最後に
その他の節税対策として、必要なものはその事業年度中に購入してしまいましょう。
ただし、注意点が2つ。
- 購入したものはその事業年度中に使い始めなければならない
- 買えば当たり前ですがお金は出ていってしまうので、無駄な買い物はしない
無駄遣いせず税金を支払えば、少なくともその金額の7割は現金として残ります。
【HMJのつぶやき】
もう少しで4ヶ月の次男が寝返りをうちました。
仰向けに寝転がっていたはずが、気がつくとうつ伏せに。
妻と長男、私で大盛り上がり。
手が抜けてないなどまだまだ不完全ではあったので、たまたまできた感じだと思います。
税理士、東京。自由、DIY、シンプル。音楽と地下鉄。
独立・起業・スモールビジネス、ベッドルームから始めよう。
「ちゃんとする」で「いい感じ」を「もっといい感じ」にする税理士事務所をやっています。