独立・開業まもないフリーランス・個人事業主の方が、消費税について気をつけるべきことをいくつかあげてみました。
消費税は3年目から
開業して1年目、2年目は消費税を支払う必要はありません。(※例外として、2年目から支払わなければならないケースもあり)
たとえお客様へ請求する金額に消費税を加算していたとしても、納税は不要となります。
消費税を支払うのは、2年前の売上が1,000万円を超えているときです。
1年目の売上が1,000万円を超えたら、3年目から消費税を支払う必要が出てきます。
所得税の確定申告書のほかに、消費税の確定申告書もつくって、消費税を支払います。
【関連記事】
売上が1,000万円を超えたらやること【フリーランスの確定申告】
1年目に売上1,000万円を超えてしまった場合の、2年目に気をつけること(売上が1,000万円を初めて超えた翌年に気をつけること)
1年目に売上が1,000万円を超えてしまった場合、3年目から消費税を支払うことになります。
その場合の2年目(売上が1,000万円を初めて超えた翌年)に気をつけなければならないことがあります。
それは、「消費税の計算方法を選択できるので、有利な方を選択しましょう」ということです。
消費税には、大きく分けて2つの計算方法があります。
そのどちらにするかは、2年目の12/31までに税務署に届け出る必要があるのです。
2つの計算方法。一般課税と簡易課税
そのまま何もしなければ、3年目は「一般課税」という計算方法で消費税を計算することになります。
一方、2年目の12/31までに税務署に届出書を提出すれば、「簡易課税」という計算方法で計算することができます。
(『消費税簡易課税制度洗濯届出書』という届出書になります)
で、どちらを選べばいいか。
支払う消費税が安くてすむであろう計算方法を選べばいいわけですが、消費税の計算自体は翌年ですので、推測で選ばなければなりません。
そこがちょっと難しいところですが、一般的には、
- 仕入れがほとんどないサービス業
であれば、簡易課税のほうが安くなると思われます。
簡易課税を選択する際の注意点としては、1度選ぶと2年間は簡易課税で計算しなければならないという「2年縛り」があることです。
一般課税には「還付」という概念がある
一般課税の場合、
という計算式で消費税を計算します。
なので、「経費にかかる消費税」が「売上にかかる消費税」よりも大きい場合は、「実際に税務署に支払う消費税」はマイナスとなります。
つまり、その場合、そのマイナスとなった金額は、還付されることとなります。
税務署から指定の預金口座にその金額が支払われるというわけです。
一方、簡易課税の場合、売上の金額から簡易的に消費税を計算するため、この「還付」という概念はありません。
一般課税か簡易課税かを選択する際は、このあたりも考慮に入れ、検討する必要があります。
【関連記事】
ちょっと難しい用語にはなりますが、
- 個別対応方式
- 一括比例配分方式
の2つです。
詳しい説明は割愛しますが、たいていのフリーランスの方は特に気にする必要はないでしょう。
要検討なのは、消費税が非課税の売上がある不動産業などの方です。
その場合、両方の方法で計算してみて、有利な方を選択することとなります。
ただし、一括比例配分方式を選んだ場合は、簡易課税同様、2年縛りがあります。
【関連記事】
【編集後記 〜税理士・前川秀和のつぶやき〜 】
昨日は自宅でデスクワーク、夕方に事務所にて打ち合わせ1件。
【1日1新】
とある申請
【長男と次男 〜9歳(3ヶ月)児と3歳(4ヶ月)児のマイブームなど〜 】
長男、iPadに制限かけたらNintendo SwitchでYouTubeを観ていたので、Nintendo Switchも制限かけないと・・・
税理士、東京。自由、DIY、シンプル。音楽と地下鉄。
独立・起業・スモールビジネス、ベッドルームから始めよう。
「ちゃんとする」で「いい感じ」を「もっといい感じ」にする税理士事務所をやっています。