先日(12/14)、平成30年度税制改正大綱が発表されました。
(『税制改正大綱』、「ぜいせい・かいせい・たいこう」と読みます。)
さて、平成30年度以降の税金はどうなっていくのか?
「平成30年度税制改正大綱」をわかりやすく簡単にまとめてみました。
(※快晴)
税制改正大綱とは?
税制改正大綱とは、政府与党が翌年度以降の税制改正法案をまとめたもので、毎年発表されます。
そう、税金は、毎年毎年、法律が改正されるのです。
法律改正に至るプロセスとしては、まず、この税制改正大綱が発表され、これをもとに作成された税制改正案が国会で審議されることになります。
平成30年度税制改正大綱「4つのテーマ」
今回の税制大綱にある「税制改正の基本的考え方」を読むと、大きく4つのテーマというか柱があるのが分かります。
- 働き方改革を後押し
- デフレ脱却と経済再生
- 電子申告・電子納税などの拡充
- 財政健全化
の4つです。
1,働き方改革を後押し
「働くこと=会社に雇われること」だけじゃない、その他にも多様な働き方がある。
いわゆる「働き方革命」を政府も積極的に押し進めたいという姿勢が見えます。
具体的な改正内容をざっくり言うと、
- 給与所得者(サラリーマンetc.)が優遇されていた部分がやや減り、
- フリーランス・個人事業主が少し優遇される
といったところになります。
2,デフレ脱却と経済再生
デフレ脱却と経済再生を実現すべく、政府は、
- 設備投資と持続的な賃上げ
- 中小企業の事業承継税制の拡充
- 観光立国の実現
- 地方創生の推進
を押し進めたいようです。
具体的な改正内容をざっくり言うと、
- 設備投資をした企業・賃上げした企業に対する優遇措置
- 設備投資をしない企業・賃上げしない企業に対するペナルティ(大企業のみ)
- 国際観光旅客税(仮称)の創設
- 地方に本社機能を移転した企業に対する優遇措置
といったところになります。
設備投資・賃上げについてはアメとムチの政策となっていますが、税制改正大綱で条件などをよく読んでみると、たいしたムチではないのが分かります。
3,電子申告・電子納税などの拡充
生産性を上げるためにはITの活用は必須です。
ところが、税務分野においてはまだまだ普及しているとは言えません。
税務手続の電子化をより一層普及させるべく、電子申告・電子納税の拡充が進められていくようです。
具体的には、
- 大法人(資本金1億円超)は電子申告が義務化される
- フリーランス・個人事業主は電子申告しないと青色申告特別控除が55万円、電子申告すれば65万円
などの改正があげられています。
4,財政健全化
財源が足りないぜ、日本!
ということで、税収増をはからなければなりません。
具体的な改正内容としては、
- たばこ税の増税
が、今回あげられています。
トータルでみれば増税
今回の税制改正、トータルでみれば増税となります。
一番大きい増税はたばこ税で約2,500億円、次は所得税で約900億円。
事業承継などは減税になるので、このまま法案が通れば、差し引きでは2,800億円の増税ということになりそうです。
【HMJのつぶやき】
昨日の夕方、長男の眼鏡を修理するため、2人で電車で新宿まで行きました。
帰宅ラッシュ時の新宿の街中を背が低い子供が歩くのはちょっと危なく、思わず抱っこしてしまいました。
【昨日の1日1新】
ななチキ
長男と二人、電車で新宿へ
税理士、東京。自由、DIY、シンプル。音楽と地下鉄。
独立・起業・スモールビジネス、ベッドルームから始めよう。
「ちゃんとする」で「いい感じ」を「もっといい感じ」にする税理士事務所をやっています。