法人化、またの名を法人成り(ほうじんなり)。
フリーランス(個人事業主)が法人を設立することをいいます。
法人化すると、これまでフリーランスとしておこなっていた事業は、その設立した法人に引き継ぎます。
そんなフリーランスの法人化ですが、一体どのようなメリットがあるのでしょうか?
また、法人化するのに最適なタイミングはいつなのでしょうか?
細かな点をシミュレーションする前に、まずは簡単に、そしてざっくりと考えてみましょう。
法人化のメリット
法人化のメリットは、大きく分けて次の2つとなります。
- 節税になる
- 信用力が増す
「節税をする」ということは、「儲かっている・利益が出ている」ということになるので、赤字であったり、あまり利益のない状態では、法人化するメリットはありません。よって、「法人化のタイミング」という話につながっていきます。
ちなみに、法人化のデメリットは?
デメリットとしては、かかってくる経費や事務負担が増える、という点があげられます。
具体的には、
- 設立の費用がかかる。(6〜30万円程度)
- 赤字でも約7万円の税金が発生する。
- 法人の申告は複雑なため、税理士費用がかかる。
- 株式会社の場合、役員の登記が2〜10年ごとに必要(費用もかかります)
などの手間や費用がかかることになります。
法人化のタイミング
では、どのタイミングで法人化をすればよいのでしょうか。
具体的には、次のような状況になった場合は、「法人化を考える」タイミングです。
【節税面】売上が1,000万円を超え、利益(売上−経費)が500万円前後ある
その年の売上が1,000万円を超えると、その2年後に消費税を納める義務が出てきます。
法人の場合、資本金が1,000万円未満であれば、設立から2年間は、消費税の納税が免除されます。
フリーランスとしての売上が1,000万円を超えた年の、翌年(あるいは、翌々年の早いうち)に法人化すれば、引き続き2年間、消費税を納めなくてもよくなります。
ただし、利益がある程度なければ、法人化による消費税以外の節税メリットを享受することはできません。
利益が500万円前後になったあたりで、そのままフリーランスであった場合と、法人化した場合での、かかってくる税金の違いをシミュレーションしてみましょう。
フリーランスと一口にいっても、それぞれ状況が異なります。
売上1,000万、利益500万、「はい!法人化!」では、逆に税負担、事務負担、経費が増えてしまうこともあります。
【信用面】フリーランスでは取引してもらえない
「フリーランスでは取引してもらえない」、このような事態に陥っているのであれば、法人化すべきでしょう。
売上がたたなければ、どうにもなりません。
また、「人を雇いたいが、募集をかけてもなかなか来ない」のような場合も、法人化で事態を打破することができるのか、考えてみましょう。
最後に
簡単に、ざっくりと、法人化について考えてみました。
シミュレーションする際は、税金だけではなく、年金・健康保険(広い意味では税金とも言えます)も対象に入れ、総合的に判断する必要があります。
長く事業を続けていくという意味においても、お金を守っていくことはとても大事なことです。
【HMJのつぶやき】
4ヶ月の次男、まだ歯は生えていないのですが、歯茎がかゆいのか、私の指を自分の口の中まで運び、ガジガジ噛みます。
なので、西松屋で「やわらかリングかみかみ」という名の歯固めを購入。使ってくれるかどうか不安でしたが、大活躍中です。
「カミカミBabyバナナ」という名の歯固めも気になりましたが、こっちにしました。
税理士、東京。自由、DIY、シンプル。音楽と地下鉄。
独立・起業・スモールビジネス、ベッドルームから始めよう。
「ちゃんとする」で「いい感じ」を「もっといい感じ」にする税理士事務所をやっています。